2007年 12月 10日 ( 1 )

『Tommy Flanagan/Complete OverSeas +3 50th Anniversary Edition』の謎

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12月8日にDIWから発売された『Tommy Flanagan/Complete OverSeas +3 50th Anniversary Edition』(DIW-488)を聴く。以下ディスクユニオン新宿ジャズ館のメールマガジンより引用。
《11月3日にこの「オーバーシーズ」の試聴会がオーディオユニオン新宿店で行われました。JBL、マークレビンソンの最上機種によって聴くことが出来た贅沢な試聴会でしたが、あまりの音の鮮明さにびっくりしました!!エルヴィンの躍動感溢れるブラッシやトミフラのほとばしるようなフレーズ、ミュージシャンの息遣いやうなり声まで生々しく聴こえて圧倒されました。山本さんが「毎日これを聴いて、あまりの凄さにのたうちまわっている」と言っていましたが、それも納得の驚異の仕上がりです!!
期待の未発表音源は、スタジオに入った直後に録音したデモ用の音源で、このレコーディングへのミュージシャンたちの意気込みが伝わる貴重なものです。
これは今後歴史に残るほどの大型復刻になるといっても過言でないです!!この冬ジャズファンは必ず聴かなければならない一枚であることは間違いありません!!!》(

こんな風に試聴会をするほか、店頭宣伝も派手にやっており、結構出足は好調のようだ。今回の売りは2つ。
1)音質の飛躍的向上
2)世界初登場の別テイク3曲を収録
1)については、もとの録音は非常によいので今回のCDを聴いても《リマスタリングをやり直した》という程度で、これで飛躍的向上とはお世辞にもいえない。もっともブルーノートの音源でもRVGがリマスターした24ビットを聴いて、飛躍的に向上したという人もいるだろうから、かなり主観的な問題ではあるが。
2)については、別テイクの音質に非常に疑問が残る。正式なマスター・テイクは高音域がきつい。以前発表された別テイクは少しモヤがかかった感じで、これは許容範囲だ。しかし今回初登場となった別テイクは明らかに音がこもっていてモコモコ。こちらの音質の飛躍的向上は、なぜできなかったのだろうか?
 ドラゴン・レーベルの主催者で世界最古のジャズ雑誌「Orkester Journalen」の元編集者で、写真家Bengt H Malmqvistの作品も管理しているジャーナリスト&プロデューサーのLars Westin(1948~)に質問したところ、以下のような返事が来た。
「今回追加された3テイクはリハーサルの時に収録されたもので、エンジニアがまだ音質を決める前に録音されたものだ。日本で発売された最終版CDを聴いていないので、日本の発売元が何をどうやったのかは分からない」
 もうひとつ昔から気になっていたのは、このCDが日本盤しかなく、本家のドラゴンで出たことがない、という点だ。その可能性についても質問すると、以下のような回答を得た。
「スウェーデンでCDをプレスする可能性はある。ただその場合は、ストックホルムで録音されたJJジョンソン・クインテット(一部トリオ演奏を含む)による未発表のスタジオ音源を加えるだろう」
 本当にそんなスタジオ音源が存在するのだろうか?この話が本当であれば、今回のDIW盤の売れ行きが落ち着いてきたところで、JJ5の未発表録音がスウェーデンのドラゴンから出てくるかもしれない。あくまでも予想だが。
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by makotogotoh | 2007-12-10 12:43