2007年 12月 14日 ( 1 )

「美女と時計ジャケ」でも凡作はある。

a0107397_1105760.jpg11月21日に発売された『Patricia Scot/Once Around the Clock』(ABC Paramount 301)を聴く。《魅惑の女性ヴォーカル・コレクション フィンガー・スナッピン・ミュージック編》のひとつ。
パトリシア・スコットはウィスコシン州ミルウォーキー生まれ。生年不詳だが、1932年前後の生まれらしい。シカゴでCBSラジオの仕事を手にし、テレビ界にも進出。マーキュリーにシングル盤を録音している。シカゴでジョン・フリゴ(b)と知り合い、1957年喜劇俳優のマイク・ニコルズ(1931~)と結婚(のちに離婚)。ニューヨークに引っ越すが、主婦業に専念するため引退。ラストネームの綴りだが、通常のスコットと異なり、tがひとつ少ない。Scotという表記だ。しかしこれもWikipediaではPat Scottとなっている。ボブ・ケニヨンとはケニヨン・ホプキンス(1912~83の変名。映画やテレビの音楽を数多く手がけた作編曲家。
残念ながら録音日やメンバーがよくわからない。ジャケット裏にはMilt Hinton,Al Hall(b)Don Lamond(ds) Phil Woods,Jerome Richardson(saxes) Jimmy Cleveland,Jim Dahl,Frank Rehak(tb) Dick Hixon(bass tb) Joe Venuto(vib,bgo) Bob Kenyon(arr)とあるが、参加しているギタリストとフルート奏者のクレジットはない。聴いたところアルトはフィル・ウッズは100%間違いなし、フルートはジェローム・リチャードソンの可能性が高い。
 あと松永良平さんによる曲解説というのがつまらない。単なる出典紹介のリストで、松永さんがそれぞれのトラックをどのように聴いたのかが、さっぱり分からないのだ。さらに「Out of This World」を「ハロルド・アーレン作詞、ジョニー・マーサー作曲」と書いている。スタンダードに詳しい人なら、こういう初歩的なミスは絶対にしない。
《美女と時計ジャケにハズレ無し!》というのがこの作品の帯コピーだが、「Nothing at All」「You Leave Me Breathless」「Mad about the Boy」「Get on Board」「Out of This World」はまぁよかったものの、演奏時間が短くミュージカル調のアレンジ&歌が半分くらい。さらにこの日本語解説とあって、どちらかといえば個人的には凡作です。
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by makotogotoh | 2007-12-14 12:39