カテゴリ:SSJ( 30 )

If You Are Not Plucked You Die!/Johnny April(XQAM-1087)

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 男性ヴォーカルのマニアには嬉しい58年ぶりのレア盤復刻だ。ガーシュイン、ポーター、ジェローム・カーンなど作曲家の作品集は多いが、作詞家をテーマとした作品集は少ない。ぱっと思いつくところでは、ジャッキー・パリスのアイラ・ガーシュイン作品集だろう。
 またビリー・ホリデイやジェリ・サザンの歌で知られる「You Better Go Now」の作詞家は?と尋ねられて、即答できる方も少ないと思う。本作はその曲の詞を手掛けたビックス・ライクナー(1905~89)の作品集である。作曲者はアル・コーン、ジョン・ベンソン・ブルックス、エリオット・ローレンス、クレイ・ボーランド、ロバート・グラハムなど、曲によって変わる。
 本作の主人公ジョニー・エイプリル(1935~2013)だが、こちらも超無名のピアニスト&歌手。本作以外に作品を残していないので、文字通り幻の存在だ。都会的に洗練されたヴォイス、ラス・フリーマンやホレス・シルヴァーを思わせるピアノと、作品の雰囲気はチコ・ランドールのデビュー盤(Roulette)に似ている。12曲目に収録されている名曲「You Better Go Now」が貴重だ。ホリデイやサザンが歌っていないヴァースや後半のコーラスもあり、作詞家が意図した本来のフォームかもしれない。原盤はAppolo LP-485。

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by makotogotoh | 2017-10-07 04:11 | SSJ

Three Nights at Birdland 1953/Bud Powell Trio(XQAM-1648)

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歴史的価値の大きい発掘音源の登場だ。モダン・ピアノの開拓者バド・パウエルが、「バードランド」で演奏を行った貴重なラジオ音源。過去にESP他からリリースされた音源との重複はない。すべて今回が世界リリースの音源で、NBCラジオの番組『Allstar Parade of Bands』、NBCの『Stars in Jazz』のための収録。放送日は1953年7月8日、1953年8月8日、1953年8月15日。どのトラックもパウエルは好調。A.T.も絶好調。全編ブラシで通す「Un Poco Loco」が最大のハイライトか。最新リマスタリングとノイズリダクション効果でノイズも軽減、ディジダル時代らしい聞きやすい音質に。商品番号はXQAM-1648。

Bud Powell(p) George Duvivier(b) Arthur Taylor(ds)
1. Lullaby of Birdland(theme)
2. Budo(aka Hallucinations)
3. Embraceable You
4. Salt Peanuts
5. Lullaby of Birdland(theme)
6. Lullaby of Birdland(theme)
7. Budo(aka Hallucinations)
8. April in Paris
9. Dance of the Infidels
10. I've Got You Under My Skin
11. Lullaby of Birdland(theme)
12. Lullaby of Birdland(theme)
13. Un Poco Loco
14. Parisian Throughfare
15. Dance of the Infidels
16. Lullaby of Birdland(このトラックだけ1分40秒と長く、パウエルのソロも聴かれる)

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by makotogotoh | 2017-09-11 04:11 | SSJ

2012.11.09 Gary Williams @ Tokyo TUC

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Tokyo TUCにてゲイリー・ウィリアムス(vo)の歌を聴く。ウィリアムスは1970年生まれの42歳。英国出身の男性歌手ということで、会場のBGMもジョージ・シアリングが静かに流れている。
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来日は2回目だが、日本で歌うのは今回が初めて。しかもツアーの初日ということで本番直前のリハーサルに3時間を費やした。2年前の10月に開催された「フランク・シナトラ・フェスティバル」で、ネルソン・リドル・オーケストラをバックにスー・レイニーと共演したのがこのウィリアムスだった。
この日は前半が今年6月に発表した『ナット・キング・コールを歌う』から、後半が昨年震災直後に発表した『フランク・シナトラを歌う』から有名スタンダードをズラリと並べ、見事なショーマンシップを披露した。アップテンポのスインギーなナンバー、じっくり聴かせるバラード、さらにポルトガル語で歌うボサノヴァと、緩急自在の構成で、ステージ運びのうまさが光った。これだけたくさんの名曲を一気に聴いた夜は、本当に久しぶりだ。明日はSSJ会員向けのコンサートでビッグバンドをバックに歌うという。
Gary Williams(vo) 福井ともみ(p) 俵山昌之(b) 岡田朋之(ds)
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1st set:
1.Someday My Prince Will Come(Trio)
2.Let's Face the Music and Dance
3.On the Street Where You Live
4.Let There Be Love
5.Sweet Lorraine/Our Love Is Here to Stay
6.Mona Lisa
7.Stay As Sweet As You Are/Unforgettable
8.Somewhere Along the Way
9.Lover Come Back to Me
10.Nature Boy
11.It's Only a Paper Moon/Straighten Up and Fly Right
12.Orange Colored Sky
13.Perfidia
14.Almost Like Being in Love/Thou Swell
15.When I Fall in Love
16.Route 66
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2nd set:
17.Secret Love(Trio)
18.The Lady Is a Tramp
19.The Most Beautiful Girl in the World
20.A Foggy Day
21.It Was a Very Good Year
22.Medley:All or Nothing at All/Bewitched/Come Fly with Me/Oh, Look at Me Now!/Night and Day/
Day In-Day Out/I Thought about You/Saturday Night/Come Dance with Me/I Won't Dance/The Tender Trap/
Witchcraft/Strangers in the Night/I've Got the World on a String/You Make Me Feel So Young/This Love of Mine/I'll Never Smile Again/Everything Happens to Me/All the Way
23.The Coffee Song/Brazil
24.The Girl from Ipanema
25.Have You Met Miss Jones?
26.Nice and Easy
27.Best Is Yet to Come
28.All of Me
Encore:
29.Softly, As I Leave
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by makotogotoh | 2012-11-10 04:11 | SSJ

Let's Be Frank/Peter Marshall

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ピーター・マーシャル(1926~)という男性歌手をご存知か?アメリカ本国では超セレブだが、日本では残念ながらまったくの無名である。
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マーシャルが有名になったのは1966年から1981年まで、テレビの長寿クイズ番組『ハリウッド・スクエアズ』で司会を務めたタレント(パーソナリティ)だからだ。

芸能活動の原点は歌手だったが、その後タレントとして人気が出たため、歌い手として残した作品は少ない。
その実力は当然ながら玄人肌。昨年、録音されたこの『レッツ・ビー・フランク』は、85歳を超えたマーシャルの最新作である。ゴージャスな混声コーラスを含む新曲で始まり、数々のスタンダードをじっくりと歌っていく構成。そしてラストの曲では参加メンバーへの感謝の気持ちを綴った語りで終わるという展開も見事だ。人生の年輪を感じさせる歌はまさに良質。今年度の代表作に数えられるべき1枚である。
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by makotogotoh | 2012-08-08 04:11 | SSJ

Let There Be Love/Gary Williams

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震災直後の2011年3月22日、日本でのデビュー盤『シナトラを歌う!』を発表した英国の実力派シンガー、ゲイリー・ウィリアムス(1970~)の第2弾が2012年6月27日にリリースされる。
今回は『ナット・キング・コールを歌う!』というタイトル通り、キング・コールのカヴァー集だ。前作(シナトラ集)がビッグ・バンドとの共演だったのに対し、こちらはスインギーなピアノ・トリオをバックに、小気味よく「Smile」や「L-O-V-E」、「Lover Come Back to Me」など、キングの歌唱でお馴染みの名曲を歌う。耳の肥えたヴォーカル・ファンにも納得の出来だ。
スインギーな歌唱もさることながら、チェンジ・オブ・ペースで置かれたバラードの「Nature Boy」や軽いラテン・リズムの「The End of a Love Affair」での豊かな情感、ピアンの繊細なバッキングにも注目させられる。
録音は2004年5月15日、英国グリムスビーのCaxton Theatre。録音はライヴらしい臨場感にあふれ、ジャケット・デザインは盟友カート・ライケンバックが手掛けた。XQAM-1521。

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by makotogotoh | 2012-06-27 04:11 | SSJ

Kurt Reichenbach @ Tokyo TUC

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フランク・シナトラ張りの歌を聴かせるカーク・ライケンバックが今週水曜から全国6カ所で公演、「TOKYO TUC」にも出演するというので出かけてきた。カートは1953年メリーランド生まれの57歳。オトナの歌を聴かせるオトコの歌手だけにお客さんも厳選。違いのわかる本物のオトナのみだ。歌手のみならず俳優としても芸能活動を続けるカートは2003年に初アルバムをリリース、2009年4月には日本でのデビュー作となるライブ盤『ウィズ・ア・ソング・イン・マイ・ハート』を出し、そして今回が待望の初来日。
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ステージは軽快なテンポのスインガーで幕を開け、続いてミディアムやスローなど、曲ごとに場面を転換させながら進行。バンドも、この日のみトランペット&フリューゲル・ホルンの伊勢秀一郎が加わったことで、ソロやサウンド全体の彩りが、より華やかになった。レパートリーは今年参加したチャリティCDの曲や、敬愛するフランク・シナトラやジャック・ジョーンズ、サミー・カーンゆかりのナンバーや、季節がらクリスマス・ソングを含む絶妙のバランス。終わってみるとアンコールを含めて全37曲を熱唱。時の経つのを忘れた約2時間、冷たい雨の降る夜を、心を温められた気分で帰路に着いた。
Kurt Reichenbach(vo)福井ともみ(p)俵山昌之(b)岡田朋之(ds)伊勢 秀一郎(tp,flh)
1st set
1.With a Song in My Heart (Rodgers-Hart)

2.The Way You Look Tonight (Jerome Kern)
3.Here's to My Life (Artie Butler;Phyllis Molinary)
4.I Thought about You(James Van Heusen;Johnny Mercer)
5.Here's That Rainy Day(James Van Heusen;Johnny Burke)
6.All the Things You Are(Jerome Kern;Oscar Hammerstein II)
7.All the Way(Jimmy Van Heusen;Sammy Cahn)
8.The More I See You(Mack Gordon;Harry Warren)
9.Manha de Carnaval(Antônio Maria;Luiz Bonfá)
10.The Christmas Waltz(Jule Styne;Sammy Cahn)
11.My Romance(Rodgers-Hart)
12.What Are You Doing the Rest of Your Life(Alan and Marilyn Bergman;Michel LeGrand)
13.Come Dance with Me(Sammy Kahn-Jimmy Van Heusen)
2nd set
14.I Only Have Eyes For You(Al Dubin;Harry Warren)
15.I Can't Get Started(Ira Gershwin;Vernon Duke)
16.Lush Life(Billy Strayhorn)

17.I Remember You(Johnny Mercer:Victor Schertzinger)
18.Call Me Irresposible(James Van Heusen;Sammy Cahn)
19.Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow!(Jule Styne;Sammy Cahn)
20.My Heart Stood Still(Lorenz Hart;Richard Rodgers)
21.All My Tomorrows(James Van Heusen;Sammy Cahn)
22.Teach Me Tonight(Gene DePaul;Sammy Kahn)
33.My Foolish Heart(Ned Washington;Victor Young)
34.Speak Low(Kurt Weill;Ogden Nash)
35.The Last Dance(Jimmy Van Heusen:Sammy Cahn)
36.I'm All Smiles(Herbert Martin;Michael Leonard)
Encore
37.Day by Day(Axel Stordahl;Paul Weston;Sammy Cahn)
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by makotogotoh | 2011-11-12 04:11 | SSJ

The Shining Sea/Rosemary Squires

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2011年10月19日にローズマリー・スクワイアーズの『The Shining Sea』(XQAM-1051)がSSJからリリースされる。1928年英国生まれのローズマリーは今も健在だが、彼女の作品が日本盤として登場したのは、今から18年前に、1957年のMGM盤『My Love Is a Wanderer』くらいと記憶する。本作は同時発売のJo Stafford盤同様、「リーダーズ・ダイジェスト」のために行った録音から14曲をまとめたもので、録音時期は1961年から1965年、1967年、1969年、1970年と多岐にわたる。
曲によってイージー・リスニング風のアレンジもあるが、全体としてストリングス伴奏のバラードが中心。コール・ポーターの「I've Got You Under My Skin」は、ボサ・ノバのアレンジ。ガーシュイン・ナンバーの「Someone to Watch Over Me」や「How Long Has This Been Goin On」「I've Got a Crush on You」の他、コケティッシュな「Do It Again」や、ミディアム・スイングの「Just in Time」なども良好だ。
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by makotogotoh | 2011-09-23 04:11 | SSJ

As Time Goes By/Jo Stafford

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2011年10月19日、SSJからリリースされるジョー・スタッフォード(1917~2008)の『As Time Goes By/Jo Stafford』(XQAM-1050)は、1967年から70年にかけて、『リーダーズ・ダイジェスト』のために行ったハリウッドでの録音全21曲のうち13曲を集めたもの。『リーダーズ・ダイジェスト』社は雑誌の出版が本業だが、レコードなどの音楽メディアを通信販売で売っていたことはあまり知られていない。アレンジはポール・ウェストンが13曲中11曲を手掛け、残り2曲をグレン・オッサー、ビリー・ヴァー・プランクが担当している。60年代後半の録音だが、時代色は希薄で、むしろコロムビアと契約していた黄金時代の雰囲気がそのまま残されている。21曲のうち今回収録されなかった8曲は来年、ヴィック・ダモンの5曲(編曲はネルソン・リドル)とカップリングされて発売される予定。
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by makotogotoh | 2011-09-18 04:11 | SSJ

From California with Love / SSJ All Stars

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 今年3月11日に発生した東日本大震災は、日本のみならず世界中の人々の心を痛める結果となった。震災直後、歌舞音曲は不謹慎といわれ自粛ムードが蔓延したが、あれから4か月が経過し、音楽の必要性が高まっている。関係者のなかから、具体的な動きが出てきたことは喜ばしい限りだ。
 震災直後から「日本と日本のファンのために自分たちのメッセージを伝えよう」というダイアン・ハブカの発案に、SSJゆかりのアーティストが賛同、ここに1枚のアルバムを完成させた。それがこの『カリフォルニアより愛をこめて』というチャリティCDだ。「愛」「勇気」「希望」をキーワードに、スー・レイニー、レスリー・ルイス、ピンキー・ウィンターズ、クリスチャン・ジェイコブなど、同レーベルの人気アーティストが1曲ずつ、心のこもった歌や演奏を聴かせていく。
 アルバム制作上、ひとり1曲という制限はあるものの、どのアーティストも入念な準備を施し、時間の許す限りの集中力を注ぎ、最高の音楽表現に取り組んでいる。音楽は空腹を満たさないかもしれないが、心を満たすことはできる。英語による詳細はこちら
 音楽で伝えられること、音楽にしかできないことを、彼らは熟知している。このアルバムを聴けば、あなたは大きな感動と感謝の気持ちを、きっと誰かに伝えずにはいられなくなるだろう。全世界1500枚限定。XQAM-1803。2011年8月3日発売。
 1. Blue Skies ~ On a Clear Day/Sue Raney with Alan Broadbent
 2. Sweet and Lovely/Alan Broadbent
 3. Strike Up the Band/Johnny Holiday
 4. Skylark/Leslie Lewis
 5. Here's to Life/Kurt Reichenbach
 6. Sweet Happy Life/Diane Hubka with Dan Sawyer
 7. Sukiyaki/Christian Jacob
 8. Beautiful Love/Tierney Sutton with Christian Jacob
 9. We Can Work It Out/Jim Cox
10. Dream/Dick Noel
11. I Feel a Song Comin' On/Chris Connor
12. The Wave/Frankie Randall
13. You'll Never Walk Alone/Pinky Winters
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by makotogotoh | 2011-08-03 04:11 | SSJ

Live At Memory Lane/The Hampton Hawes All-Stars

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Hampton HawesがHarry Sweets Edison、Teddy Edwards、Sonny Criss、Leroy Vinnegar、Joe Turnerらと共演したアルバムに『Live at Memory Lane』(JAS 4005)というのがある。これは、テレビ番組用にライブ収録された映像作品から演奏のみ抽出してLP化したもの。収録は1970年1月。なお実際にはテレビ放映はされず、後年ビデオ商品として日の目をみた。その映像は以下の通り。


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by makotogotoh | 2011-07-09 04:11 | SSJ