2007年チャップリン没後30年プロジェクト

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紀尾井町の角川映画試写室にて『チャーリー・チャップリン ライフ・アンド・アート』を見る。この映画は、今年没後30年を迎えた喜劇王チャップリン(1889~2007)の映画作品と人生を、関係者や映画人のインタビュー、貴重な映像資料で辿った愛情溢れるドキュメンタリーだ。原題は『Charlie:The Life and Art of Charles Chaplin』(2003年/131分)。
 インタビューに登場するのは映画監督、俳優、映画史研究家、評論家など。ウディ・アレン、ジョニー・デップ、マーティン・スコセッシ、リチャード・アッテンボロー、クレア・ブルーム、チャップリンの息子や娘、ミロス・フォアマン、ロバート・ダウニーJr.が登場、敬愛するチャップリンの作品や人柄について語る。監督:リチャード・シッケル ナレーター:シドニー・ポラック
 「笑い」と「涙」で、普遍的なメッセージを送り続けた映画人チャップリンの偉業を知る上で貴重な作品だ。このドキュメンタリーはその映画祭で同時に上映される。12月新宿ガーデンシネマほか、全国順次開催。DVD化も決定している。

 この他にも、チャップリンの没後30年を記念して、さまざまなイベントが予定されている。
・2007年10月30日から12月27日まで 東京国立近代美術館フィルムセンター展示室でチャップリンの秘書をつとめた高野虎市の遺品が公開される。
・大野裕之(日本チャップリン協会会長)による『チャップリンと日本』(角川oneテーマ21)が12月10日に発行される予定。
・10月21日 第21回東京国際映画祭/声優口演ライブ with 山下洋輔
人気声優、山寺宏一がチャップリンの『犬の生活』に挑戦するという。
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# by makotogotoh | 2007-10-18 07:55

The Quartet feat. Herbie Hancock,Wayne Shorter,Ron Carter,Jack DeJohnette

a0107397_7155784.jpg15日(月)東京国際フォーラムホール(A)にThe Quartetを聴きに行ってきました。私にとってのthe Quartetといえば、Modern Jazz Quartetか60年代のJohn Coltrane Quartetですが、このグループは《60年代にマイルス・デイヴィスと共演したミュージシャンで、いまなお現役の著名人4人》を集めました。しかもこの4人の共演が日本で実現するのは今回が初めてというのですから、老若男女、多くの人が駆けつけました。

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# by makotogotoh | 2007-10-17 07:14

ウェブ礼賛論者の欺瞞

a0107397_1222487.jpg 昨日の続き。西垣通さんは『ウェブ社会をどう生きるか』のなかで、梅田望夫さんの『ウェブ進化論』(ちくま新書)に代表される「ウェブ礼賛論」にみられる「若者への呼びかけ」を欺瞞と喝破する。以下、第5章「ウェブ社会で格差をなくすには」より。
《(前略)なぜなら、ウェブ礼賛論を説く人々のほとんどは、一流大学を出ていたり、英語が堪能だったりする「エリート」だからです。受験戦争を勝ち抜いてきた彼らは、カジュアルな服装をしていても心の底ではエリート意識が強く、「おちこぼれてきた普通の若者」など相手にするつもりもありません。そこにあるのは能力差別意識です。》
《(前略)つまり、ウェブ礼賛者論たちは、中高年を排除するだけでなく、普通の若者たちを煽りたてながらも、裏ではひそかに、新たなアメリカ流の格差を日本社会に持ち込もうとしているわけです。その議論からは純粋な幼さも感じられますが、隠された意図は、中高年のかわりに自分たちが権力を握ることだという気がしてなりません。》
 新潮でも岩波でも、いや筑摩書房でもいい。「朝まで生テレビ」でもいい。西垣通さんと梅田望夫さんの対談(デスマッチ)を企画してもらいたいものだ(笑)。

 それはさておき、以下の点はうなずける。
《(前略) 肝心なのは、われわれが「生きている」というシンプルな原点に戻ることです。現代ウェブ社会は、とかくコンピュータ処理できる明示的な知のみにとらわれ、機械情報の爆発と知恵の消滅にむかってとめどなく突進しているように思われます。明示的な知など持たなくても、たくましく生きている植物の姿に学ぶべきではないでしょうか。今われわれにとって最も大切なのは、生命情報中心の情報学的転回に向けて新たな離陸を試みることなのです。》
 「生命情報」とは、生物(たとえば人間)が周囲環境と関係することで出現する情報。これを人間が記号を用いて表現記述し社会的に流通させるのが「社会情報」、さらに、効率的な伝達・蓄積のために記号だけを独立させたのが「機械情報」。ウェブ2.0で検索できるのは機械情報だけである。
 煩悩の塊のような人間が、植物に学ぶべきこととは?「生きている」という原点とは何か?真っ先に思い浮かんだのは哲学、次に宗教、最後に歴史ということになる。
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# by makotogotoh | 2007-10-16 12:31