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George Colligan Trio @ Pit Inn

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7月下旬にジェニファー・サノン(vo)の伴奏者として来日したばかりのジョージ・コリガンが、昨年に続いて自己のトリオを率いての来日。ベースはミンガス・ビッグバンドでも活躍のボリス・コズロフ。ドラムはバンドリーダーとしてもおなじみのドナルド・エドワーズという豪華トリオ。コリガンはこのメンバーで19枚目のリーダー作『Come Together』(Sunnyside)を発表したばかりだ。
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このトリオのレパートリーは多彩だ。ベースのコズロフは、エレクトリックとアコースティックの2本を使いこなし、エドワーズが打ち出すビートも、ジャズを核としながらもファンクやロック、ソウルやポップスを視野に入れ、自在に変化するというもの。編成はアコースティックなピアノ・トリオだが、既成のジャンル分けにとらわれない自由さがある。コリガンは、ビートルズやビージーズ、モリコーネらの名曲をはじめ、セロニアス・モンクやフレディ・ハバード、そして自分のオリジナルも加えながら、ステージを進めていく。ベースのコズロフは、コリガンの指示で電気ベースとアコースティック・ベースを持ち替えたりと、曲を終えるごとに忙しそうだが、なによりもステージ上の3人が、演奏することを楽しんでいることが客席にも伝わってくる。
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アンコールでは急遽、原朋直が飛び入り。ノーマイクでスタンダードの「I'm Getting Sentimental Over You」を演奏。原が奏でるトランペットから繰り出される、ふくよかな音色と大胆なフレーズは、70年代のフレディ・ハバードを思わせる。年齢的にも40台に入り、今がもっとも旬といえるかもしれない。
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1st set:
1.Come Together(John Lennon-Paul MaCartney)
2.Space Gives You Time(to think about what you are going to play next)(George Colligan)
3.Effortless(George Colligan)
4.How Deep Is Your Love(Barry,Maurice,and Robin Gibb)solo/The Ballad for Nana Pi(George Colligan)trio
5.Have No Fear(George Colligan)
6.Evidence(Thelonious Monk)
2nd set:
1.Win Win(George Colligan)
2.Gemini Guild(George Colligan)
3.Praqs(George Colligan)
4.Cinema Paradiso(Enrio Moricone)solo -Up Jumped Spring(Freddie Hubbard)Trio
4.Song for Obama(George Colligan)
Encore:
1.I'm Getting Sentimental Over You(with Tomonao Hara)(Ned Washington-George Bassman)
# by makotogotoh | 2009-10-24 04:11 | zoojazz

In the Mood for a Song/Corky Shayne

In the Mood for a Song/Corky Shayne  _a0107397_2320797.jpg
「One Shot Wonder」シリーズの解説は、いつも「探偵ビル・リードの報告書」なのだが、これを読むのは、とても楽しい。たった1枚のアルバムを残した女性歌手がどういう人物だったのか、リードは、電話帳から人脈まで、さまざまな手段を駆使して探し当てていく。ようやく音源の所有者を探し当てても、その録音について全く覚えていない、ということも珍しくないのだが、それでも読む方はじゅうぶん面白いのだ。最近ではStudio 4のスー・チャイルズ(vo)のライナーが面白かった。
さて本作の歌手コーキー・シェイン(1932~2005)についても、音源所有者よりも同業者のオードリー・モリスの方がコーキーについて覚えていたというのがほほえましい。その詳細は本作のライナーノーツに報告されている。本作録音当時、まだ22、3歳の若さだったコーキー。「Ev'ry Time」や「Two Sleepy People」での舌足らずな歌いっぷりが愛らしい。

ちなみにSalemというのはシカゴのインディ・レーベルで、オーナーのモート・ヒルマンは、トミー・ドーシー楽団でも活躍したトランペッターだそうだ。ヒルマンはこの後、ジュビリーやオーディオ・フィデリティといたレーベルでプロデューサーとしても活躍したという。
このレーベルには、本作以外にJohnny Pateの『At the Blue Note』(SLP-2)、Gene Esopositoの『Rhythm Section』(SLP4003)などが残されている。それらについてもこのヒルマンに質問すれば、面白い回答が得られるかもしれないと思うのだが、きっと本人は全然覚えていないだろう。10月21日発売。XAQM-1040
# by makotogotoh | 2009-10-21 04:11 | SSJ

訃報 Wilby Fletcher

ドラマーのウィルビー・フレッチャー(Wilbert Blaine Fletcher)が2009年10月15日イビデムで死去した。1954年10月18日デラウェア州ウィルミントン生まれなので享年54歳。ソースはこちら
# by makotogotoh | 2009-10-15 04:11 | 訃報