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『Beyond the Blue Bird』の歴史

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Guestに旧友のKenny Burrellを迎えたTommy Flanaganのアルバム『Beyond the Blue Bird』(Timeless)は、1990年4月29日、30日の2日間で、オランダのMonsterにあるスタジオ44で録音された。プロデューサーはDiana Flanagan、ジャケットはニカ夫人の娘のひとりであるデザイナー、Berit De Koenigswarter(1946~)、ライナーノーツはDan Morgenstern。制作スタッフは、前作『Jazz Poet』と同じ顔ぶれである。制作者が演奏者と録音技師以外で必要とする人材とは、音楽の魅力を視覚的に表現できるデザイナーと、音楽の魅力を文章で伝えられる批評家だ。その意味において、『Jazz Poet』同様、このアルバムは、制作者の意図がきちんと反映した、理想的な作品である。両者の間にある違いは、前者がLPでも発売されたのに対し、後者はCDでしか発売されなかったことだろう。

このアルバムは、日本でも何度か発売されている。最初のリリースは1991年8月21日、『我が心のブルーバード』(ALCR-112)という邦題がつけられ、オリジナル・ジャケットで発売された。しかし、その後はなぜかテイチク(1997年8月21日)、M&I(2002年09月19日)、ポニーキャニオン(2008年08月20日)と、発売元が変わるたびに、ジャケットが何度も改竄されて再発されている。新装ジャケットは、すべて日本人デザイナーの手による。録音メンバーが揃って来日したのは1992年の4月。今は亡き原宿の『キーストン・コーナー・トーキョウ』他で演奏を行った。
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by makotogotoh | 2011-02-12 04:11 | ジャズ講座
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