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2016.6.5 Barry Harris Slowboat Trio @ Someday

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福居良の追悼コンサートは1日の札幌、4日の大阪を終え、最終日の東京は新宿サムデイ。会場は補助椅子を全投入、それでも立見が多数発生する「超」混雑状態。ひょっとして歴代最高動員と思いきや、マスターの森さん曰く「スティーヴ・グロスマンの時は、これよりもっと入ったけどな」。
これまで日本人を数多く教えてきたバリーさん。当然、ミュージシャンの訪問客も多い。ざっと見かけただけでも今泉正明、紙上理、澤田和範、井上祐一、井上智、金子健、国分弘子、木住野佳子、近藤大地など。そこに一般ファンと、秋山仁、由美かおる、立川志の輔といった、スローボートの仲間、良さんの知人・友人が全国から多数駆けつけた。
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180人以上の予約客で予定時刻になっても受付が終わらず、20分遅れての開演。長年サポートしてきた高堂理さんの司会でメンバー紹介。ルバート・ソロの「深い愛情」から始まるのは前日と同じだが、その日の気分や流れに任せた選曲なので、リズムの2人に緊張感が走る。緩急混ぜての選曲だが、やはり美しいタッチと、一粒一粒の音に祈りをこめたソロが泣かせる。特に「Lotus Blossom」。Strayhornを失った時のEllingtonの心情と、良さんの訃報を知った時のバリーさんの心情が、ピタリと重なる。
 1st setが終了したのが19時45分なので、これで約90分のステージ。30分の休憩後、20時15分過ぎからの2nd setも、Monk,Powell、Balladのてんこ盛りで約90分。半年後には86歳を迎えるというのにこのプレイはまさに超人的。3つの数字で作るカラオケ・タイム、お馴染み「Nascimento」で、客席は総立ちで歌って手拍子。結局、予定されていた玉川健一郎(vo)の出番はないまま22時に終了。終演後も、多数の面会者と余韻に浸るファンで混雑状態が続く。
 バリーさんは毎週火曜にニューヨークでワークショップを行っている。だから火曜の夜には戻らなければいけない。3月末から急ピッチで準備し始めた今回の来日。すぐ「日本に行く」と回答した決断力、行動力、そして気力と体力に圧倒される。わずか5日間の滞在で札幌、大阪、東京の3箇所を周り、全公演を成功させた。
1st set:
1.Fukai Aijo(solo)/Like Someone in Love(trio)
2.All God Chillun Got Rhythm
3.Ruby,My Dear
4.Woody N' You
5.Duke Ellington Medley:Lotus Blossom(Strayhorn)/Duke with Love(Barry Harris)/Prelude to a Kiss(Ellington)
6.A Night in Tunisia
7.I'll Keep Loving You
8.I Want to Be Happy
9.Willow Weep for Me
10.How High the Moon
11.Nascimento
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2nd set:
12.My Heart Stood Still
13.It Could Happen to You
14.Off Minor/Un Poco Loco
15.A Time for Love
16.I'll Remember April
17.Everything Happens to Me
18.Heart and Soul
19.Ladybird
20.Over the Rainbow
21.Round About Midnight
22.Let's Monk(Barry Harris)
23.Tokyo 3-5-6
24.Nascimento
Encore:
25.Somebody Loves Me
by makotogotoh | 2016-06-06 04:11 | 福居良
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