2018.09.14 Toshiaki Yamada Trio meets Raymond McMorrin @ Tokyo TUC

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 昨年11月、新作『Now's the Time』発売記念ツアーで、TUCに登場した札幌のピアニスト、山田敏昭が10ヶ月ぶりの再出演。
 北海道胆振東部地震の翌日、山田には仙台Jazz Inn Relaxin'での仕事が入っていた。しかし新千歳空港で設備破損や停電、ターミナルビルで多数の水漏れが発生。7日になっても、市内も停電やらで大混乱の状況、とりあえず車で空港に向かって状況を見守っていると、なんと午後になって飛行機が用意され、奇跡の仙台入りを果たしたのだった。
 今回のドラマーは、板橋文夫トリオでの活躍でも知られる竹村一哲。竹村はベースの粟谷とともに、10代の頃からスローボートで鍛えられた。近年は2人揃って、渡辺貞夫カルテットのツアー・メンバーとしても同行する。この日のゲストはサックスのレイモンド・マクモーリン。ベースの粟谷はマクモーリン・カルテットのレギュラーだが、山田と竹村は、この日がマクモーリンと初顔合わせである。
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 今回は、状況が状況ゆえ、北海道からの応援組の多くがキャンセル。それでも在京の山田ファンが数多く駆けつけ、客席にはベースの佐藤忍、ピアノの片倉真由子の姿も。
 2セットともトリオの2曲でスタート。3曲目からテナーが加わるという構成。最初のセットはミディアム・テンポで、静かな立ち上がり。3曲目からマクモーリンが加わって、コルトレーンを思わせる硬質な音色、長いフレーズを駆使した強烈なブローを披露。ここで初共演の竹村が、エルヴィン張りに煽り、様相はガラリと一転。
 会場の空気も温まってきたところで、後半のセットは、山田は敬愛するシダー・ウォルトンのレパートリーでスタート。「Dear Old Stockholm」では全員のソロをフィーチャー、なかでも粟谷のソロが際立った。続く「Jammin with Jesus」はヒップ・ホップ感覚いっぱいのマクモーリンのオリジナル。ビ・バップ以外の音楽も愛するという山田は、ここでハンコック風のソロで、新たな地平を切り開く。アンコールはロリンズの名演で知られる名曲。ロリンズの代わりにコルトレーンが吹いたら、ダグ・ワトキンスの代わりポール・チェンバースが弾いたら、こんな感じになるのかも、と思わせる楽しい演奏で無事終了。

レイモンド・マクモーリン(ts) 山田敏昭(p) 粟谷巧(b) 竹村一哲(ds)
1st set:
1.Love Letters (Victor Young-Edward Heyman)
2.Pensativa (Clare Firscher)
3.Ojos De Rojo (Cedar Walton)
4.I Can't Get Started (Vernon Duke)
5.All of a Sudden (Raymond McMorrin)
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2nd set:
6.Bolivia (Cedar Walton)
7.Midnight Waltz (Cedar Walton)
8.Dear Old Stockholm (traditonal)
9.Jammin with Jesus (Raymond McMorrin)
10.Cedar's Blues (Cedar Walton)
Encore:
11.Moritat (Kurt Weill-Bertolt Brecht)
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by makotogotoh | 2018-09-15 04:11 | 山田敏昭
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