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「小泉純一郎」以外の首相だったら誰でもよかった(上杉隆)

「小泉純一郎」以外の首相だったら誰でもよかった(上杉隆)  _a0107397_21191221.jpg上杉隆著『官邸崩壊 安部政権迷走の一年』を読む。《2006年9月、支持率70%を誇り華麗なる船出を果たした安部政権。直後、前任者が果たせなかった中韓への電撃訪問を成し遂げ、輝かしいスタートダッシュを見せていた。その10ヵ月後、支持率が20%台に落ち込む惨状を、誰一人想像していなかった……。機能強化を謳いあげた首相官邸は、いかにして坂道を転げ落ちていったのか。安部政権迷走の一年を検証する》
 この本の出版直後に、本当に崩壊してしまった安部政権。女性問題や「女性は産む機械」「ナントカ還元水」「原爆は仕方がない」など、失言・暴言の連続で4人の閣僚が交代。その展開は、まるで映画やドラマの観るかのようで、面白いといえば面白い。だが、それがいざ現実の問題と冷静に眺めると、解決すべき課題があまりにも多いことに愕然とさせられる。
 伝統的政治手法を無視し、弱者を切り捨てた小泉純一郎が残した負の遺産処理に、安部はほとんど手をつけることなく退場せざるを得なくなった。政治家は、友だち感覚と正直さと人当たりのよさでつとまる仕事ではない。もともと首相の器ではなかった。この本に登場する政治家の行動・言動にも、プロのものとは思えない部分が多すぎた。
 ネットの世界でも、アマチュアがせっせと情報発信する時代だ。だから政治も素人の発想で、というのはあまりに危険で、無責任すぎる。
by makotogotoh | 2007-10-28 21:21
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