![]() リー・コニッツを敬愛するという椿田らしく、どの曲も知的に抑制されたクールなトーンで、メロディアスに歌い上げる。スタイルの原点は、もちろんトリスターノ~コニッツなのだが、彼の音楽からは、40年代~50年代のジャズを回顧するものではなく、21世紀の今を生きている、前進しているのだ、といった意思が伝わってくる。それが素晴らしい。もうひとつ加えるなら、どの曲にも、随所に彼独自のアイディアが散りばめられ、1964年生まれの日本人らしい情緒もある。 1曲目の「Small Talk」から、椿田は浜崎とのスリリングな掛け合いでスタート、リズムが加わって疾走感も増す。2曲目のタイトル曲では軽いボサ。ピアノの後藤浩二が献身的な伴奏で控えめな存在感をアピールしている。Nat Suを意識して作ったという(5)は、トリスターノ的なリフとメロディアスなスイング・パートが交錯するスリリングな名演。6/8のモーダルな楽想の(7)では、ピアノ・ソロでの構成力が光る。(4)(6)のバラードで、ホッとさせられる。 掛け値なしでいい仕上がりの作品。 Newburry Street Music NSM-J-1011 2500円。 ************************************************ ▼「ブログ村ランキング」と「人気ブログランキング」に参加中です。一日2回ポチッとワンクリックお願いいたします。
by makotogotoh
| 2008-08-12 00:37
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