ネット世代には想像できないだろうが、悪魔のツールが存在しなかった頃、純粋なジャズ・ファンが必要としたのは、信頼できる評論家による名盤ガイド(書物)だ。大和さんは、数少ない信頼できる評論家のひとりだった。彼んの書く文章を読んで、どこか教科書的だな、と思ったら、それもそのはず、本職は日本史の先生だった。 彼が書いたライナーノーツや名盤ガイドを参考にしたファンは多い。70年代の日本は、ジャズ復刻の先進国だったが、チャーリー・パーカーやビリー・ホリデイのボックス物の監修をされたのも、大和さんだ。レスター・ヤングやワーデル・グレイに関する記事も、読み応えがあった。 著作物では、岡崎正通さんとの共著や前述の『ジャズ 歴史と名盤』など、日本のジャズ評論史に残る偉大なる業績だろう。 モダン以前のジャズについて、ジャズの歴史をふまえて書ける人はほとんどいなかった。大和さんは、それを行った最後の人だったといえるかもしれない。 今後、日本のレコード会社が評論家と相談しながら、クラシック・ジャズの復刻を体系的に編む日はもう二度とやって来ないないかもしれない。
by makotogotoh
| 2008-09-12 00:01
| 訃報
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