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『Live in Japan 1977 Vol.1/Zoot Sims』

『Live in Japan 1977 Vol.1/Zoot Sims』  _a0107397_211337100.jpg
1977年6月、2度目の来日を果たしたズート・シムズの東京公演(よみうりホール)でのコンサートの模様を収めた世界初登場ライブ音源。ズートの初来日は1976年5月。その時はフィル・ウッズ・グループのゲストだった。それから1年後、2回目の来日でズートは自己のグループを率いて、盛岡から博多まで合計10箇所でコンサートを行った。メンバーはデイブ・マッケンナ(p)、メイジャー・ホリー(b)、ジェイク・ハナ(ds)、バッキー・ピザレリ(g)というクインテット。
本作が録音された6月27日は、ツアー最終日(前橋)の前日だという。1曲目の「Ticlke Toe」、後半の「Lover Come Back to Me」、人気曲「Recado Bossa Nova」の3曲で、ズートはスインガーとしての真骨頂を発揮する。バラードの「Come Rain or Come Shine」は、ギターとテナーのしみじみとしたデュオで始まり、後半でリズム・セクションも加わる構成。途中の2曲でズートは抜け、マッケンナとピザレリにフォーカスが当てられる。「More than You Know~Tea for Two」はピアノ・ソロ。マッケンナの素晴らしいタッチと、鮮やかなアルペジオも聴かれる。「Gone in the Wind~Send in the Clowns」はギター・ソロ。7弦ギターの名手、ピザレリの至芸が短い時間の中に凝縮される。ラストの「Gee Baby, Ain't I Good to You」では、ズート・シムズとメイジャー・ホリーが歌い、アフターワーズ的な雰囲気を出す。メンバーの笑い声も印象的だ。そして金坂弘幸さんが書かれた愛情たっぷりの文章が、この素晴らしきライブ盤を、より思い出深いものにしている。限定999枚。シリアル番号入り。MMEX-125。2月21日発売。
by makotogotoh | 2009-03-09 04:11 | Marshmallow
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