カテゴリ:Marshmallow( 14 )

『Live in Japan 1977 Vol.2 / Zoot Sims』

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今年2月に発売された『Vol.1』の続編が登場した。『Vol.1』のCDは発売後2週間で完売(=店頭在庫のみ)したという。『Vol.1』を入手した人の大半はやはり買い求めるだろうから、この『Vol.2』が店頭から姿を消すのも時間の問題だろう。
全体の構成や会場の雰囲気から、こちらはセカンド・セットのようだ。1曲目の「Fred」はサンバ。2曲目の「Jean」はズートの愛想曲。ロッド・マッキンの作で、1969年のイギリス映画『ミス・ブロディの青春(The Prime of Miss Jean Brodie)』の挿入歌。ズートはソプラノ・サックスでしみじみと歌い上げる。3曲目はメイジャー・ホリーのハミングとアルコをフィーチャー。多くの曲が引用され、「Blue Skies」や「Besame Mucho」などを披露、曲が変わるとすかさず拍手と歓声が入る。熱狂的な聴衆の反応のよさに改めて驚かされる。後半「In a Mellow Tone」からはエリントン・ナンバーが続く。スイングする「In a Mellow Tone」と、バラードの「I Got It Bad」でズートのテナーを、続くデイブ・マッケンナのピアノをフィーチャーした「Satin Doll」、バッキー・ピザレリのギターをフィーチャー「Prelude to a Kiss」を経て、最後はドラムをフィーチャーしての「Caravan」。限定999枚。シリアル番号入り。MMEX-134。12月21日発売。
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by makotogotoh | 2009-12-24 04:11 | Marshmallow

Jazz at the Golden Circle

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1962年の春、ストックホルムの中心地に開店したGolden Circle(Gyllene Cirkeln)に出演したジャズの巨人たち5人のライブ演奏を収めたオムニバス・アルバム。1965年のデクスター・ゴードンによる畢生の名演「Cheese Cake」を筆頭に、1964年のケニー・ドーハムによる「Skandia Skies」、1965年のベン・ウェブスターによる「My Romance」、1962年のエイエ・テリンによる「Israel」、1965年のビル・エヴァンスによる「Time Remembered」の5曲が聴かれる。どの音源も未発表で、現在のところ本作でしか聴くことができない。
とりわけ1曲目の「Cheese Cake」は12分を越える演奏だが、アルバート・ヒースらのサポートを得たゴードンが躍動感のあるソロを聴かせる。普段はマイペース、遅れ節のゴードンも、スピード感のある演奏で、まさに絶好調という感じだ。続く「Skandia Skies」のドーハムの個性的な音色も素晴らしい。
ジャケットの内側には、キャット・アンダーソン、ドン・エリス、ジョニー・グリフィン、セシル・テイラー出演した際の告知ポスターが掲載されており、時代の空気を伝えている。2009年2月21日発売。MMEX-127
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by makotogotoh | 2009-05-25 04:11 | Marshmallow

『Live in Japan 1977 Vol.1/Zoot Sims』

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1977年6月、2度目の来日を果たしたズート・シムズの東京公演(よみうりホール)でのコンサートの模様を収めた世界初登場ライブ音源。ズートの初来日は1976年5月。その時はフィル・ウッズ・グループのゲストだった。それから1年後、2回目の来日でズートは自己のグループを率いて、盛岡から博多まで合計10箇所でコンサートを行った。メンバーはデイブ・マッケンナ(p)、メイジャー・ホリー(b)、ジェイク・ハナ(ds)、バッキー・ピザレリ(g)というクインテット。
本作が録音された6月27日は、ツアー最終日(前橋)の前日だという。1曲目の「Ticlke Toe」、後半の「Lover Come Back to Me」、人気曲「Recado Bossa Nova」の3曲で、ズートはスインガーとしての真骨頂を発揮する。バラードの「Come Rain or Come Shine」は、ギターとテナーのしみじみとしたデュオで始まり、後半でリズム・セクションも加わる構成。途中の2曲でズートは抜け、マッケンナとピザレリにフォーカスが当てられる。「More than You Know~Tea for Two」はピアノ・ソロ。マッケンナの素晴らしいタッチと、鮮やかなアルペジオも聴かれる。「Gone in the Wind~Send in the Clowns」はギター・ソロ。7弦ギターの名手、ピザレリの至芸が短い時間の中に凝縮される。ラストの「Gee Baby, Ain't I Good to You」では、ズート・シムズとメイジャー・ホリーが歌い、アフターワーズ的な雰囲気を出す。メンバーの笑い声も印象的だ。そして金坂弘幸さんが書かれた愛情たっぷりの文章が、この素晴らしきライブ盤を、より思い出深いものにしている。限定999枚。シリアル番号入り。MMEX-125。2月21日発売。
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by makotogotoh | 2009-03-09 04:11 | Marshmallow

マシュマロレコード創立30周年記念イヴェント

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マシュマロレコードの「創立30周年記念イヴェント」に参加するため、渋谷シーバードに行って来ました。石原康行さん、佐藤秀樹さん、岡村融さん、金坂弘幸さんをはじめ、多くの関係者が集まりました。
まずは石原康行さんから開会の言葉を。
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続いて佐藤秀樹さんがお祝いの言葉を。
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第1部は「マシュマロの過去・現在・将来」。マシュマロの上不三雄さんが45分間、これまでの30年間の歩みを熱く語りました。
第2部は「マシュマロ秘蔵映像・音源特集」。ジーン・ディノビ(p)&滝川雅弘(cl)の未発表演奏「鈴懸の径」に始まり、映像ではスタン・ゲッツ&オスカー・ペティフォード、モニカ・セッテルンド&ビル・エヴァンス、スコット・ラファロ(リッチー・カミューカ&フランク・ロソリーノ)、カウント・ベイシー楽団(ドラムがソニー・ペイン)、ハービー・スチュワードとジーン・ディノビ、1992年の山形でのライヴなどを鑑賞しました。
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第3部は「ライブ」。永井隆雄(p)、土村和史(b)、黒崎隆(ds)のトリオに、平井庸一(g)が加わっての生演奏。「Out of Nowhere」、「What Is This Thing Called Love」、「My One and Only Love」、ジョン・ルイスのブルース「Two Degrees East, Three Degrees West」を演奏。途中で木村秀子(p)も加わり「You and the Night and the Music」を弾きました。
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最後は岡村融さんから、閉会と今後のマシュマロへの期待のお言葉を。あっという間の3時間でした。
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なお 「ジャズ批評」の最新号に、上不三雄&岡村融の対談が掲載されています。
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by makotogotoh | 2008-10-25 04:58 | Marshmallow

Olivier Antunes & Henrik Gunde @ Swing Hall

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武蔵野スイングホールで、オリヴィエ・アントゥネス×ヘンリック・グンデの「ピアノ・トリオ聴き比べ」に行ってきました。
先発は1973年生まれのオリヴィエ・アントゥネス。バラードでは密度の高いサウンドを、速いテンポの曲では繊細で華麗、しなやかな動きが、とても印象的です。リズムの2人も、彼の動作にあわせ、ぴたりと息の合ったところをみせます。まさに鍵盤の魔術師といった感じです。
15分の休憩をはさんで、
後半は1969年生まれの巨漢ヘンリック・グンデが登場。こちらはK1の選手顔負け、スキンヘッドの大男ですが、表情は意外なベビー・フェイス。オリヴィエがミドル級とすれば、こちらはヘビー級。ピアノが小さく見えます。小さなストロークで木目細やかに弾くアントゥネスに対し、一音一音に存在感をもたせ、重厚さで勝負するグンデは、おなじみのスタンダードをダイナミックに弾いていきます。お得意のエロール・ガーナー張りのブロックコードやうなり声も披露し、サービス精神いっぱいのステージです。
最後は、2人のピアニストが揃ってブルースを演奏。ソロが終わるごとにピアニストが代わるのですが、最初はちゃんと椅子に座って弾いていた2人も、バース・チェンジが短くなり、目まぐるしく交代するので、次第に中腰に。最後は寝そべって弾いたり、お尻で弾いたりと、会場は大爆笑。運動会観戦のような楽しさです。
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それにしても、個性の全く異なる2人のピアニストに、1970年生まれのイェスパー・ボディルセンと1972年生まれのモーテン・ルンドのうまさにもびっくり。同じリズム・セクションでも、タイプの全く異なる2人のピアニストの聴き比べが楽しい一夜となりました。
メンバーと曲目は以下の通り。
Olivier Antunes(p)Jesper Bodilsen(b)Morten Lund(ds)
1.Hi-Lili,Hi-Lo(Helen Deutch-Bronislau Kaper)
2.Love for Sale(Cole Porter)
3.All of Me(Seymour Simons-Gerald Marks-Belle Baker)
4.You and Night and the Music(Howard Dietz-Arthur Schwartz)
5.Nature Boy(Eden Ahbez)
6.Milestones(Miles Davis)
7.When Lights Are Low(Benny Carter)

Henrik Gunde(p)Jesper Bodilsen(b) Morten Lund(ds)
1.Stella by Starlight(Ned Washington-Victor Young)
2.Triste(Antonio Carlos Jobim)
3.Autumn Leaves(Josef Kosma-Johnny Mercer)
4.Smile(Charles Chaplin)
5.Comes Love(Sam H.Stept-Charles Tobias-Les Brown)
6.Bye Bye Blackbird(Mort Dixon-Ray Henderson)
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Encore:
Henrik Gunde,Olivier Antunes(p)Jesper Bodilsen(b) Morten Lund(ds)
1.Au Privave(Charlie Parker)
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by makotogotoh | 2008-10-06 04:09 | Marshmallow

Alice in Wonderland/Olivier Antunes Trio

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9月20日にマシュマロレコードから出たオリヴィエ・アントゥネスの新作『Alice in Wonderland』を聴く。

以前、この人がイェスパー・ルンゴー(b)と録音した『Arching』(Music Mecca CD 4096-2)というデュオ・アルバムをよく聴いた。
デンマーク民謡が多く、曲目はよく読めないのだが、とてもメロディが美しい。70年代のルイス・ヴァン・ダイクを思わせる雰囲気もある。

今回の作品は、とても繊細、内省的、静かで、そして雄弁なアルバムだ。
こういう音楽は、深呼吸をしながら、目を閉じて、ゆっくり聴きたい。
「聴く」というより、3人の演奏家が作り出す「場の空気に触れる」という感じ。
いわゆるジャズ・クラブでお酒を飲みながら「イェー」と叫ぶ種類の音楽ではない。

「Alice in Wonderland」、「My Foolish Heart」「All of You」という曲目だけをみて、ビル・エヴァンス風のトリオか、と勝手に判断する人がいるかもしれない。
しかし、これは、そういう作品ではない。

音楽とはコミュニケーションである。その点では言葉による会話と同じなのだと思う。
3人の音楽家による静かな「大人の会話」を楽しみたい、そんな音楽だ。

裏ジャケットには、3人のメンバーと、ひとりの子供の写真がある。
その子供とはJesper Bodilsenの息子Anton。
彼のお母さんは歌手のKatrine Madsenなのだが、こういう写真が私は好きだ。
MMEX-122
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by makotogotoh | 2008-10-01 04:21 | Marshmallow

Gene DiNovi's Generations Trio/Brand New Morning

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6月25日に発売されたジーン・ディノビのジェネレーション・トリオによる『Brand New Morning』を聴く。このトリオ、わざわざ「Generations」と銘打っているのは、ディノビ(p)、デイヴ・ヤング(b)、アーロン・スコット(g)と、それぞれ世代が異なるから。
世代間の断絶が叫ばれて久しいが、親、子、孫と3世代にわたるミュージシャンたちが、ジャズという言語を通じて繰り広げる会話は、聴く者の心を暖かくしてくれる。
なかでも印象的なのがタイトル曲。1970年頃にナンシー・ウィルソン(vo)が歌ってヒットさせた6/8拍子のナンバーで、ディノビがみせる軽やかなタッチによるソロがじつに鮮やかだ。
「月下美人」に触発されて作曲した「Flower of the Night」にも、日本的な情緒と「ピアノの詩人」ディノビらしさがよく出ている。MMEX-119
節島正和
さん執筆のライナーにも好感が持てる。
そういえば、毎日新聞の2008年9月6日の夕刊に、ディノビに関する小さな記事が出ていた。
「ジャズの素晴らしさを伝えたい。その気持ちを抱き続けることが私の健康の秘訣(ひけつ)です」詳細はこちら
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by makotogotoh | 2008-09-11 04:12 | Marshmallow

Soft Summer Breeze/Jan Lundgren

a0107397_6225943.gif昨年9月の来日時に横浜で収録されたヤン・ラングレン・トリオの新作。マシュマロレコードでの9作品目であり、デビュー作『Conclusion』(Four Leaf Clover)に始まったルンゴー&リールのトリオとしては8作目にあたる。今回も一応「アメリカン・ソングブック」にはなっているが、近年あまり聴かれなくなったマイナーな佳曲にスポットを当てた点が、このレーベルらしい。
ゆったりとしたソロで演奏される「Mood Indigo」でぐっと引きつけた後、アル・コーンの「Tasty Pudding」から本編がスタート。ラングレンは若き日のハンク・ジョーンズを思わせる珠玉のタッチで魅了する。このテイストは、まさにデビュー作から変わらぬこのトリオ独自のものだ。中盤のダメロンの曲「Soul Trane」ではシングル・トーンのソロが冴え、タイトル曲では小気味よくスイング。「Velvet Moon」はバラードではなく、歩くテンポでの斬新な解釈。Berlinの曲「Let's Face the Music and Dance」ではベースの安定感もたっぷりで、最後はモーダルな感じで締めくくる。ラストのPorterの曲「From This Moment On」では全編ブラシによるドラム・ソロをフィーチャーするなど、いずれもこのリズム・セクションを従えたラングレンならではの音楽だ。ラングレンが日本に紹介されたのが15年前。現在はリシャール・ガリアーノとパオロ・フレスとのトリオでも精力的な活動を続けているという。MMEX-120。2008年6月25日発売。
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by makotogotoh | 2008-06-27 06:24 | Marshmallow

Oblivion/David Virelles Trio

a0107397_9242328.gif2008年6月25日、マシュマロレコードから発売されるダヴィ・ヴィレージェス(David Virelles)のトリオ『Oblivion』は、バド・パウエルやセロニアス・モンクの楽曲を取り上げたビバップ・スピリッツに富む、久しぶりに新鮮な感動を与えてくれる作品だ。本盤のライナーによれば、ダヴィは1983年11月10日キューバ東部のサンディアゴ・デ・クーパ生まれというから、現在24歳という若さ。16歳の時に、カナダの女性サックス奏者ジェーン・バネットに見出され、2007年にはキューバの女性ラッパー、テルマリーの日本公演に同行して初来日した。
このアルバム、パウエルのオリジナルが4曲、モンクのオリジナルが2曲の他、マヌエル・コローナの代表曲といわれる「Longina」と大御所ホセ・アントニオ・メンデスの「Novia Mia」といった楽曲も取り上げており、いずれもキューバ出身ならではの華麗な解釈を聴かせている。
上不氏によれば、大手レーベルからのアプローチもあったようで、メジャー・デビューも時間の問題なのかもしれない。ただ今の時代、長い目で見れば、メジャーからのデビューが、アーティスト本人にとって、本当の幸せなのかどうか。私にはよくわからない。
8曲目の「La Mesha」は、ケニー・ドーハムが愛娘に書いたバラードの名曲。リズム隊はDevon Henderson(b) Francisco Mela(ds)。2007年7月録音。MMEX-121。
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by makotogotoh | 2008-06-22 09:26 | Marshmallow

Herbie Steward/One Morning In May

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 2008年1月21日に発売されるマシュマロレコードの新譜のひとつ。ジャケットの写真とデザインが中身の音楽を伝えている。
 1947年にウディ・ハーマンが結成したセカンド・ハードは、「The Four Brothers Band」と呼ばれた。同年12月、コロンビアに録音した「Four Brothers」(作曲はJimmy Giuffre)がヒットし、3テナー+バリトンの4本からなるサックス・セクションのアンサンブルが人気を博したからだ。
 この時のサックス・セクションは、スタン・ゲッツ(ts)、ズート・シムズ(ts)、サージ・チャロフ(bs)、そしてハービー・スチュワード(ts)、という顔ぶれ。ゲッツ、ズート、チャロフの3人は有名だが、残りのスチュワードは名前すら知らないという人は少なくない。つまりハービー・スチュワードはこのフォー・ブラザーズの生き証人なのだが、ハーマン楽団の在籍期間は非常に短かかった。以下ライナーから。
《上不:なぜウディ・ハーマンのバンドに半年もいなかったのですか?
ハービー:私にあまりソロを取らせなかったからだ。》
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by makotogotoh | 2008-01-16 12:34 | Marshmallow