人気ブログランキング | 話題のタグを見る

2024.09.04 Yoshiaki Okayasu Trio @ Soul Trane

2024.09.04 Yoshiaki Okayasu Trio @ Soul Trane_a0107397_14363895.jpg
 近年、有名人の訃報が多いが、ジャズ界での訃報も少なくない。最近ではロン・カーターとの公演で来日していたラッセル・マローン(g)が8月23日に東京で死去。エリック・アレキサンダーとの共演で知られるジム・ロトンディ(tp)が7月7日フランスのルクレストで死去。2020年9月に故郷の興部に戻った澤田一範(as)が7月31日、膵臓がんのため死去。藤沢博延(ds)とともに絶頂期の吉岡秀晃トリオで活躍した沼上励(b)が7月27日に死去。ライブハウス界隈でも富士「ケルン」の三改木道男さんが8月21日に死去。浅草の老舗ジャズバー「Mars」の荒井竜也さんが食道がんのため48歳の若さで8月24日に亡くなったという。
 さて2020年4月発売の『バラード・フォー・ナイト』から4年半ぶり。11月の発売が予定されている岡安の新作は『Kenny Burrell Forever(仮題)』。編成はギター、テナー、ピアノと変則だが、なかなかいい感じの仕上がり。60歳を超えた男3人という絵面からは想像できない美しい世界が展開されているという。
 最初のセットは静かなバラードから。ソロはテナーのみ。バックに入るギターのコードが素晴らしい。スタンダードを演奏し、客席から「いい曲ですね」と言われると、なぜかホッとするという岡安。ジャム・セッションの定番だが、いい演奏が意外と少ない「オール・オブ・ミー」は、ミディアムのスウィンガー。テナーのバックで入る4つ切りが心地よい。ピアノはハンク・ジョーンズ風にスイング。「4月の思い出」はさらにテンポ・アップ。ギターが全開。ピアノもパウエル風。「酒とバラの日々」は、九州のピアニスト、野本秀一とも録音した思い出の曲。1968年生まれの野本も、2023年7月26日に旅立った。「グリーン・ドルフィン・ストリート」のテーマはシングル・トーン基調でグラント・グリーン風。最後はギター&テナーのチェイスで盛り上がる。「デイ・バイ・デイ」は、脳梗塞から復帰したお客さんからのリクエストで、弟子の吹上綾(vo)がバラードで歌う。
 後半のセットは、ボサノヴァの「黒いオルフェ」から。バラードの「ミスティ」はピアノのソロをじっくり堪能。ここから「昔はよかったね」で、テナーをフィーチャー。ギターのバック・リフも効果的。「ワン・モア・タイム」の掛け声を受けて、スタンリー・タレンタイン張りのフレーズを連発。「ライク・サムワン・イン・ラヴ」はギターとピアノのデュオ。バリー・ハリスを敬愛した野本秀一への思いが溢れる。
 ここからはエリントン・ナンバーで一気に畳み掛ける。「ホワット・アム・アイ・ヒア・フォー」はギターとテナーの掛け合いが楽しい。「イン・ア・センチメンタル・ムード」はピアノのソロ。終わった途端に「こりゃアケタの店だね!」という掛け声と拍手。「セント・トーマス」はチェンジ・オブ・ペースのカリプソ。おなじみの「A列車」でテナーをフィーチャー。さらにアンコールのエリントン・ナンバーでもテナーを大きくフィーチャーして無事終了。今日はよく働きました、安保さん。
2024.09.04 Yoshiaki Okayasu Trio @ Soul Trane_a0107397_14393532.jpg
2024.09.04 Yoshiaki Okayasu Trio @ Soul Trane_a0107397_14362873.jpg
2024.09.04 Yoshiaki Okayasu Trio @ Soul Trane_a0107397_14363139.jpg
2024.09.04 Yoshiaki Okayasu Trio @ Soul Trane_a0107397_14363014.jpg
岡安芳明(g) 安保徹(ts) 吉田桂一(p)
1st set:
1. Polka Dots and Moonbeams
2. All of Me
3. I'll Remember April
4. Days of Wine and Roses
5. On Green Dolphin Street
6. Day by Day with 吹上綾(vo)

2nd set:
7. Black Orpheus
8. Misty
9. Things Ain't What They Used to Be
10. Like Someone in Love ( g & p duo)
11. What am I Here For
12. In a Sentimental Mood (p solo)
13. St. Thomas
14. Take the A Train
Encore:
15. C Jam Blues
# by makotogotoh | 2024-09-05 04:11 | 岡安芳明

2024.08.02 Yoshiaki Okayasu Trio@SoulTrane

2024.08.02 Yoshiaki Okayasu Trio@SoulTrane_a0107397_06473499.jpg
7月31日に93歳の誕生日を迎えたケニー・バレル。彼の近況が伝わらなくなって久しい。岡安は先日『ケニー・バレルに捧ぐ(仮)』の録音を無事を終えた。発売は11月の予定。ジャケットにケニー・バレルの写真が使えるかどうか交渉中だというが、内容は「いいものができた」と満足の出来。
 この日は「CD収録曲は演奏しません」と宣言。今日の楽器は久しぶりのSuper 400(1962年製)。弟子の小暮がエピフォンのエンペラー(1947年製)を持参。グラント・グリーンのジャケットにも使われていたモデル。前半のセットはトリオで。「It Don't Mean a Thing」で盛り上がった後、バラードの「Misty」はピアノをフィーチャー。
 後半のセットは小暮とのギター・デュオからスタート。グラント・グリーンのブルースでは、互いにグリーンの得意フレーズを連発。「SteepleChase」から再びトリオに戻って、アンコールは再び小暮を迎え、カルテットによるブルース(タイトル不明)で無事終了。
2024.08.02 Yoshiaki Okayasu Trio@SoulTrane_a0107397_06474296.jpg
2024.08.02 Yoshiaki Okayasu Trio@SoulTrane_a0107397_06473822.jpg
2024.08.02 Yoshiaki Okayasu Trio@SoulTrane_a0107397_06501229.jpg
岡安芳明(g) 安保徹(ts) 吉田桂一(p)
1st set:
1. Satin Doll
2. Body and Soul
3. Just Squeeze Me
4. It Don't Mean a Thing
5. Misty
6. Jumpin' with Symphony Sid

2nd set:
7. All the Things You Are with 小暮哲也(g) duo
8. A Wee Bit O' Green with 小暮哲也(g) duo
9. SteepleChase
10. All too Soon
11. In a Mellow Tone
12. My One and Only Love
Encore:
13.Uknown Blues with 小暮哲也(g)


# by makotogotoh | 2024-08-03 04:11 | 岡安芳明

JAZZ講座 またまた「トミー・フラナガンの足跡を辿る」(第28回)

JAZZ講座 またまた「トミー・フラナガンの足跡を辿る」(第28回)_a0107397_08530044.jpg
大阪のOverSeasでジャズ講座 またまた「トミー・フラナガンの足跡を辿る」。この日はその第28回。この日寺井さんの解説で聴いた演奏は、以下の通り。
84.『The Book/Booker Ervin』(Bethlemen)よりLittle Jane, The Book Cooks, Largo, Poor Butterflyの4曲。
85.『Mr.Jay Jay Johnson-Live!』(Queen-Disc)より全8曲。
86.『Vamp 'Til Ready / Jo Jones』(Everest)より全12曲。
87.『James Moody with Strings』(Argo)よりAnother Day, Fools Rush In,Dorain Moodの3曲。

# by makotogotoh | 2024-07-14 04:11 | ジャズ講座