We Get Requests/Janet Seidel Trio


ジャネットは、ブロッサム・ディアリーやドリス・デイを思わせるキュートでさわやかな声で知られるオーストラリアの歌姫。今回は、聴衆のリクエストに応じたライヴ盤。リラックスした雰囲気のなか、誰もが知っている有名曲から、誰も知らないマニアックな曲まで、緩急自在にテンポよく歌っていく。2003年のアデレイド・キャバレー・フェスティバルでの録音。ライナーノーツは2007年7月26日、77歳で他界した青木啓。これが遺稿かもしれないと、複雑な気分だ。
青木さんの解説を読む度、こうした文章が理想的なライナーノーツなのだ、という気持ちになる。聴き手に伝えるべき情報(制作の背景、演奏者のバイオ、楽曲の出典など)に触れ、聴きどころとなるポイントを控えめな評論としてさりげなく記す。《博学ではあるけれど、知識は絶対にひけらかさない》という姿勢を貫いた。そして文章全体から、なによりも演奏家への敬意と愛情、そして芸能全般への情熱が感じられる。青木先生にはまだまだ知識もキャリアも及ばないが、こういう文章を安定して書けるようになりたい。2007年7月25日発売 MZCF-1135
PS:有田芳生さんも愛聴されているようです。
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# by makotogotoh | 2007-09-01 10:37

Tommy Kotter Trio 森泰人Scandinavian Connection

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スウェーデンと日本の間に音楽の架け橋を。1994年に始まった森泰人の草の根運動スカンジナビアン・コネクションが30回目を迎えた。今回はトミー・コッテル(p)とダービッド・スンドビー(ds)を引き連れての来日。8月31日はツアー最終日が翌日に迫った新宿ピットインでの公演。

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# by makotogotoh | 2007-09-01 01:14 | Swedish Jazz

変化も成長も音楽という形で表現し、発表したかった(畑ひろし)


1959年生まれ、関西を拠点に活動を続ける畑ひろしの5年ぶり通算3枚目のアルバム。今回もワシントン(b)、ナッシュ(ds)のトリオ。畑は当初からこのトリオで最低3枚のアルバムを作る、と当初から考えてきた。理由のひとつとして『ポール・ウィナーズ』をイメージしていたという。「世代の近いこの3人が互いにどんなミュージシャンかを理解し合い、変化も成長も音楽という形で表現し、発表したかったから
 売り上げを考慮して、1作ごとに共演者を刷新を薦めるプロデューサーもいるが、成長過程も含めて自分の音楽を聴いてほしい、という畑の意図は、成長するひとりの人間としての姿を届けたいと願うミュージシャンらしい意見だ。心から共感できる。
 これは彼にとってのポール・ウィナーズなのだろう。ブルースを理解し、クリスチャンやケッセルを愛する畑らしく、ギターで表現可能な語彙を駆使しながらも、聴く者に難解さを感じさせず、安らぎを与える。後半も失恋男の「Angel Eyes」、小唄の「Louise」、ボサノバアレンジの「Sophisiticated Lady」と飽きさせない。敬愛する増尾好秋との共同プロデュース。
2006年10月12&13日ニューヨーク録音。2007年8月22日発売。XQAM-1505
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# by makotogotoh | 2007-08-31 08:10