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Morimusic Little Jazz Concert Vol.1

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東京・目黒のJay-J's Cafeでの「Morimusic Little Jazz Concert Vol.1(森のグレンタ~春の集い)」に行って来ました。メンバーと曲目は以下の通り。
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森泰人(b)、和田いづみ(vo)、中村真(p)。
1st set:
1.Gone with the Wind(Herb Magidson-Allie Wrubel)
2.Just Two of Us(Bill Withers-William Salter-Ralph McDonald)
3.Pick Yourself Up(Dorothy Fields-Jerome Kern)
4.Dindi(Antonio Carlos Jobim)
5.Moonglow(Eddie DeLange-Will Hudson-Irving Mills)
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2nd set:
1.Your Song(Elton John-Bernie Taupin)
2.A Night in Tunisia(Gillespie-Paparelli)
3.Misty Rain(Izumi Wada)
4.Our Love Is Here to Stay(Gershwin)
5.Feel Like Makin' Love(Gene McDaniels)
encore:
1.Almost Like Being in Love(Alan Jay Lerner-Frederick Loewe)

森さんがプロデュースした和田いづみさんの初アルバム『JUST THE TWO OF US』はこちら
# by makotogotoh | 2009-03-24 04:11

呪いと言論

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鷲田清一・内田樹の『大人のいない国』(プレジデント社)を読む。『新潮45』の2008年11月号でも、「呪いの時代」というタイトルのエッセイを書いていた内田さん。本書の第4章「呪いと言論」で、興味深い検証を行っている。日本のネット社会で「匿名」による発信が横行する理由、ネット上に行き交う「呪」の言葉、ネットへの書き込みで人が死ぬ社会、「言論の自由」がどのように誤解されているかなどについて考察を試みている。日本のネット社会に疑問や違和感を感じる人には、どれも示唆的な内容だ。
「呪い」と「批判」の違いを、内田さんはこう記す。
《「呪い」は「批判」ではない。その二つは別のものである。「批判」は発信者の身体を差し出さない限り機能しないが、「呪い」は発信者の身体を隠蔽することでより効率的に機能する》(74ページ)
ネット上で吐かれ続ける「呪」の言葉については、次のように述べている。
《私たちは今のところ言論の自由を相対的にはゆたかに享受している。けれども、この事態を「言論の自由など存在しないと言い放つ自由」や「呪いの言葉を吐く自由」に矮小化する人々が言論の自由の基盤を休みなく掘り崩しているということについて、私たちはもっと警戒心を抱くべきだろうと思う》(89ページ)
文中の《「呪いの言葉を吐く自由」に矮小化する人々》とは、誰を指すのか。
すべての読み手はネット上に溢れる無責任な言葉と情報に警戒すべきであり、発信者は自分の発言に最後まで責任を持たねばならない。
# by makotogotoh | 2009-03-20 04:11

Ryosuke Asai/Introducing

Ryosuke Asai/Introducing  _a0107397_22405976.jpg
関西を中心に活動を続ける浅井良将(as)のデビュー・アルバム『イントロデューシング』(Newburry Street Music)を聴く。これまで谷口知巳(tb)の『I May Not Remember』、『Kyoto Composers Jazz Orch.』に参加、同オーケストラのリードアルトとして、またさまざまなグループでソロ活動を続けている。
谷口知巳のプロデュースで実現したこの録音は、今注目を集める若手の協力を得て実現した初リーダー作だ。宮川純(p)と吉岡直樹(b)の2人は、ともに名古屋在住、どちらも名古屋のジャズ・シーンで多忙を極める売れっ子。ドラムの則武諒(ds)はボストン在住で将来を嘱望されている。
ワン・ホーン・カルテットでスタンダード5曲、オリジナルが4曲、コルトレーンの「Giant Steps」という構成。オリジナルの「Someday My Princess Will Come」は、スタンダードの「Someday My Prince Will Come」のチェンジ。「It Could Happen to You」は無伴奏のソロ。
リーダーの浅井は1985年生まれというから現在23歳。荒崎英一郎のBig Bandなどでも活躍中だ。彼のアルト・サックスには日本人でもなく、外人でもない、独自の美しさを秘めている。50年代のリー・コニッツのひらめきと、60年代のエリック・ドルフィーの大胆さが感じられる。
ミュージシャンにとって、レコーディングは過去に発生した一瞬の記録にすぎない。聴く者にとって、そこに刻まれた時間は永遠の輝きを放つ。自分らしさを過度に意識することなく、自然な会話を繰り広げる4人の若者たち。流れゆく時間の彼方に消えていくメロディの余韻、それが愛おしくなって、思わずもう一度聞きたくなる、そんなアルバムだ。
NSM-J-1013。2500円。2008年12月9日録音。2009年3月20日発売。
浅井が中学1年の時、ブッチ・マイルス(ds)と撮影したこの写真、2人ともいい表情をしている。
# by makotogotoh | 2009-03-17 04:11